東京高等裁判所 昭和33年(ラ)701号 決定
本件競売の目的である不動産の内同所同番の一六宅地四十一坪は柴田キミに対し昭和三十一年七月十六日期間三十ケ年賃料月額七千円の約で賃貸中なるに拘らず本件競売期日の公告にはその旨の記載を欠くと主張するけれども、仮にかかる賃貸借の事実があるとしても第三者に対する対抗要件を具えたものでない限り競売期日の公告にこれを掲げるを要しないと解すべきところ、本件記録に徴するも右賃貸借につき対抗要件である賃借権の登記またその地上建物について所有権の登記あることを認めうべき資料は存しないから、本件競売期日の公告に右賃貸借に関し何等の記載をしなかつたことは毫も違法ではない。
(奥田 堀真 岸上)